横浜 三渓園 ホタルのゆうべ 

2004年6月5日に、横浜は、港の先、本牧にある和風庭園、三渓園にほたるを見に行きました。ここは明治時代の豪商の庭園だったそう。浜離宮のように由緒がある訳ではないですが、逆に明治のいかがわしさが少し匂ってきて面白いかも。私の一家は横浜の北部に移り住んだのがまだ数年前のうえ、渋谷に30分の土地柄ゆえ、みなと横浜の歴史や地理にはとても疎いので、この行事も昨年までは全く知らず、もともと、かみさんがフリーペーパーで見つけたもの。近所ですと、目黒の公園でもほたる鑑賞はやるらしいのですが、それなら名園に行った方がいいかと思い、三渓園にしました・ただし、言い出しっぺのかみさんは、バーゲンが重なり思いっきりパス(^_^;) おんなつーものは、いかに風情があろうと、やはり虫の類には興味を示さないもんですなあ。

 そこでひさびさに愚息と二人でお出かけ。電車で行ったのですが、ちぃと悩んで、横浜駅からのバス便(約40分)でなく、京浜東北線・根岸線で、根岸駅まで行き、無料シャトルバス(6分)のコースを選択。これはどうやら正解でした。家から1時間半で渋滞にもつかまらず、夜7時には到着。多分横浜駅からだともっと時間がかかったと思います。南門から入ると、陽は完全に落ちていないものの、建物や庭園はもはや半分シルエット。大きな池(その名も大池)のほとりで、暗くなるのをしばし待ち、おもむろに池のみずの湧き出す渓流を辿るコースへ。こどもは、夏祭りとかでも、夜のお出かけはいつでもわくわくするもの。特に愚息など普段は自然に触れあうこともなければ、本当の真っ暗闇など知りもしないので、はしゃいでおります。かくいう親父自身も、風流のかけらも無いので、ホタルを見るのはそれこそこども時代の、山梨県は梁川での夏合宿以来かも?

 すでに早い時間からピクニックシートをひいて、小川の岸に陣取っている手練れも多いですが、警備員さんが止まるな、歩け、と言ういっぽう、水のそばに降りていけば、けっこう滞留時間はかせげます。関東の6月初旬では夜7時半になってやっと夕闇の帳が降りてきて、入れ替わりに蛍がちらほら飛び始めました。

 最初は 川面やあじさいの茂みに止まっていた蛍も、人にはかまわず暗闇が濃くなればなるほど、舞い始めます。ここのホタルは、都内のホテルなんかがやるように、四国あたりから幼虫を買ってきて放すのではなく(おっと、自分も百貨店時代にイベントでやったっけ、、、笑)、ちゃんと飼育をしているのだそうです。ですから一度に飛び交うのもせいぜいが数匹。愚息は前日に昆虫図鑑であらまし勉強しており、成虫の命が1-2週間なんだよ、と親父に教えてくれます。親父は、「ほんじゃあ、なんで光るのかな?」と向けてみる。「えっと…。あれはねカノジョを探してるの。二匹がくっついたら、ラブラブなんだよ。」さらに園でもらったパンフには、オスは体節の二つが光り、メスはひとつだけとありました。源氏ボタル、平家ボタル双方が居るらしいのですが、手元で確認できたのは小振りな平家ボタルのみでした。さて、初めて行ったものですから勝手が分からず、最初はせせらぎの上の方にいたのですが、親切なおばさんが愚息をまえの川岸近くへ押し出してくれました。愚息はここぞとばかり「おおい、パパの場所を確認してから行け!」という背後の声を無視して、レジャーシートの間を縫って、最前列の水際へ。約20分後に戻ってきたのですが、案の定親父の姿を探しきれない(^_^;) 1,2分じらしてから、声をかけてキャッチ。「えっとね、えっと、手にね、乗ってきただんだよ。」息せき切って話し始めますが、いったん留め置き、「おまえ、真っ暗闇でずんずん行って、どうやって帰ってくる積もりだった?パパが声をかけたのも聞いてなかったろ。見たい一心で、自分のことしか考えず、なーんにも確認してないだろ。はい、そこに立ちなさい。」でもって、ほっぺにビンタ一発。可哀想だけど、こういうのって父親しか子供に伝えられない経験則ですからねえ(いや、ボーイスカウトとか、キャンプ教室とか既製品はもちろん有りますが)。
 しばし泣いていた愚息も、また先に行って、笹の葉にとまったホタルを間近で見たりするうちに泣きやみ、ふたたびワクワク。いっぽう、入場の際、カメラや携帯をチェックされなかったことが気になっていましたが、これは杞憂ではなく、やはりそこかしこでフラッシュが焚かれ、興ざめになることしばし。予想よりは少なかったですが、デジカメは事前にセットすればいいのでしょうが、携帯ユーザーの多くはデフォルトのまんまなんでしょう。しかしかくいう私もデジカメの液晶画面を切っておらず、方法を知らないもんだから暗闇で手探りでは消せず、これはこれで顰蹙ものでした(^_^;) ハンカチでふさいで撮影。それにねえ、本格的に一眼レフで三脚構えて、長時間露光すれば別ですが、バカチョンじゃろくに映らない。私自身は、いまの愚息と同じ年頃に初めて見たホタル(これは完全に自然のものでしたが)の、あの得も言われないふわふわとした、緑黄色の光りって、心の中のファルダにいまでも定着していますが、デジタル時代の今のこどもらも、同じような記憶をしてもらえたんだか? 


三渓園のシンボル、三重の塔。なんでも京都から移築したとか。愚息、この幻想的風景に大感激。


帰り道で水銀灯を煌々と焚いていた。

「なんだあ、この虫は?キモーイ。」しでむしの幼虫かとも思いますが、親父の私も初見。はて?
→と言う訳で(どういう訳?)、モデラーの知り合いで虫博士っぽい方は?と思い、このページのアップロードの翌日、Greenwolfさんとみやまえさんにお聞きしたところ、Greenwolfさんから即回答が!
→がらんどうさん、
当方サイトのBBSから直に画像を見て、羽根を畳んだ蝶か蛾に見えたものでそっち方面を探しましたところ、このマダラの生き物はビロウドハマキという蛾ではないでしょかね。
→これ、これです、ビンゴ! うーん、さすが電脳時代、Greenwolfさん、ありがとうございます。余りに派手でグロいため、私もよう近づいて見ることをしなかったので、あの背中が、鱗粉のついた蛾の翅とは思いもつきませんでした。どっちかというと、「ウミウシ」みたいでした。会社でGreenwolfさんの掲示板への書き込みを見て、かみさんの携帯に「名前判明!」というメールを送り、愚息にポスペ宛てに紹介してある他サイトのURLを見させました。私が家に帰ったのは午後12時近くでしたが、愚息は満足して寝ているようでした(~o~)

ビロウドハマキ/Cerace xanthocosma
 、日中に活動し、幼虫は、シイ、カシなどを食べるそうです。

こっちは全身みどりいろの蛾。夜は禍々しい。→ちなみに、こちらもGreenwolfさんに教えて戴いたら、「カギバアオシャク」というシャクガの仲間だそうです。なぜか宮城県では絶滅危惧種に指定されているとか。


うわあ、おばけええ(~o~)

なんのかんのいいながら、夜9時近くまでおりまして(まだ見学待ちで行列してました)、地元に帰ったのが10時半、そこからかみさんと待ち合わせしてお食事。うーん、宵っ張り家族なり(^_^;) 2004.06.06up 06.08追補