
トライマスター初版のドーラです。1999年のJMCコンテストには別のキットを候補にしていたのですが間に合わず、急遽1ヶ月の突貫工事で仕上げました。「いやあ今年はもう棄権だあ。」と騒いでいた私に、うちのクラブの会長が「作った者が偉い、出すことにだって意義がある!」と発破をかけてくれたおかげで、望外の入賞となりました。努力の量と、出来上がりは正比例しないことも(たまには)あるものです。この年は思わず「ラッキー」って言ってしまいました(笑)。
丁度折良く発売になったEagel EditionsのDoras of the Galland Circus と連動しているEagelcol デカールを用いて作っています。既にその頃までにホラブロワーズのMaj.Esau経由で、阿部孝一郎氏から、「脚収納部のエンジン補機が見える部分の中蓋は無しじゃ。」という情報は得ておりましたが、時間の制約を言い訳に、ライト・ゲージの弦でパイピングをらしくしたでけで逃げています。2000年末に出たモデルアート増刊の考証レベルからすれば落第ですね。まあそれでも、キャノピーはトライの設計通り可動にし、開いたときはちゃんとアンテナ線が弛みます(エッヘン...笑)。空冷でも同じですが、キャノピーで隠れる蓋のエッチングの溝の下側にもう1枚エッチングを重ね貼りすると、左右に振れなくなります。しかし、防弾部は透明部と接しているので、流し込み接着に2度失敗し、3個目でやっとオッケーになりました。全体には空冷型と違い、大変組みやすいキットです。メタル部品が嫌だったので、ハセガワ発売の赤13パッケージから脚柱等プラ部品をコンバートしていますが、そっちの版ではかなり金型が荒れておりました。もし見かけたら、ドラゴン版やハセ版でなくトライ版を使う方が楽でしょう。また最近のキットは韓国・中国製金型が多いですが、金属の質の問題からあまり長持ちしないという噂も聞きました。メーカーにあおられるのも癪ですが、1st lotを買った方が安全ということになりますね。
この機体、掲載画像ではわかりにくいのですが、機首MG131カバーの凸部に黄丸がついています、貼ったときは「?」なままでしたが、スケール・アビエーション誌2001年1月号の阿部孝一郎氏の連載で、この黄丸はMW50のブースト圧制御装置を解除した仕様の目印であると解説してあります。MW50を使った上に、さらにブースト圧をあげて緊急時には出力を増大する、いわば「リミッターを外した峠攻め仕様」ということですね。「Doras of〜」には簡単なキャプションが付いています。また、またロダイケ博士の通称「赤本」でも、ビュルガー・シュタッフェル(特にパペガイと呼ばれていた訳では無く、あるいはザクセンベルグ・シュタッフェルとも呼ばれていたらしいです)の4人が機首の上に座って記念撮影しているビュブケ機体にちゃんと丸が見え、ご丁寧に矢印で指し示してあります。デルタ出版「〜フォトアルバムVol3」にも同じ写真があります。阿部氏解説には、このスピード仕様機は約200機生産されたとあり、lll/JG6の黒8番(w.Nr500581)もそうかもしれません。外形上こんなトリビアルなことですが、自分の製作した機体が他のドーラとは違って、スピード仕様だったと思うと、自己満足には浸れますね(笑)。
