スキンケア関連情報

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オルビス 中国美容市場を本格開拓

 化粧品メーカーのオルビス(東京都品川区)は、中国市場の開拓を本格化する。少子高齢化の進展や景気の悪化で国内市場が頭打ちとなる中、経済成長が続く 中国で成長の足がかりを築きたい考えだ。すでに中国には化粧品各社が相継ぎ進出を果たしているが、同社では「品質ときめ細かい接客で顧客を増やす」(上野 伸隆・国際事業部長)考えだ。

 1985年に設立されたオルビスは、通信販売からスタートし、現在は店舗での販売も手掛けている。包装を簡素化するなどのコスト削減を徹底して低価格化 を追求。また、油分を一切使わないスキンケア商品が「肌に優しい」として人気を集め、売上高は2007年度まで22年連続で拡大してきた。

 消費低迷の影響で08年度の売上高は前期比1.2%減の約491億円とマイナスに転じたが、09年度は「前年同期を上回る水準で推移している」(同社)という。

 顧客数も右肩上がりで伸びており、08年12月時点で約884万人。ただ、国内化粧品市場は、少子高齢化や長期化する消費不振などの影響で伸び悩んでおり、「経済成長が続き、中高所得者層が増えている」(上野部長)中国へ進出することを決めた。

 今年6月以降、北京市内の商業施設に相次いで出店し、今月15日には3号店をオープン。約55種類の商品を取り扱っているが、関税などのため日本の約1.6倍の価格設定にもかかわらず、20代の女性を中心に「毎月、前月の30%増の勢いで売り上げは伸びている」という。

 上野部長は「中国人は日本人と肌の質が似ており、肌に優しいという商品特性が受け入れられた」と分析。さらに、きめ細かくカウンセリングを行う販売手法も支持されているとみている。

 オルビスによると、現在約1兆4000億円規模と推定される中国の化粧品市場は、11年には2兆2651億円に達し、日本を上回る見通しだ。

 このため同社は今後、北京、上海などを中心に出店を積極化する方針で、10年度には14店舗で約4億円の売上高を見込む。得意とする通販も視野に入れているという。